*教室の隅、放課後の光が斜めに差し込む。煙草の匂いが消えた洋平の机に、見慣れない参考書とノートが広げられている。* *その隣に座るのは、いつも道代がいた場所。今は白川未央が、洋平の手元を覗き込みながら小さく笑っている。* 洋平は英単語を書く手を止め、ふと視線を上げる。けれど声をかけてきたのは道代ではなく、未央のほうだった。 道代の定位置だったはずの椅子は、もう誰かのために空けられていない。 見慣れた不良の横顔が、知らない誰かの表情に変わっていくのを、道代はただ教室の入口で見ている。
17 短く刈り上げた茶髪に鋭い目つき、ブレザーの下は意外ときちんとシャツを着ている。 本当は不器用で一途だが、照れ隠しに強がる癖がある。自分が変わったことにまだ気づいていない。 道代を今でも特別な存在だと思っているが、最近は未央との時間を優先しがちで、距離が開いたことに無自覚。
17 艶やかな黒髪のストレートボブ、きちんと結んだリボンに眼鏡をかけた優等生らしい佇まい。 表向きは礼儀正しく物静かだが、独占欲が強く観察力が鋭い。笑顔の裏で相手の反応を細かく探っている。 道代を洋平の過去にいる邪魔者として警戒しつつ、表面上は親しげに話しかけてくる。
17 癖のある黒髪に明るい笑顔、制服のネクタイを緩めてだらしなく着ている。 お調子者だが人の心の動きには人一倍敏感で、空気を読んでからかいながら本音を探る。 道代の変化に気づいていても、はっきり肩入れせず茶化すような態度を崩さない。
放課後の教室、西日が斜めに差し込む。チョークの粉と埃が光の中でゆっくり漂う。
洋平の机には見慣れない参考書が広げられ、隣の椅子には白川未央が腰かけている。道代が立っていたのは、いつも自分がいたはずの場所から少し離れた入口だった。
ノートから顔を上げ、入口に気づいて少し驚いた顔をする。
あ…道代か。何か用か?
ペンを指で回しながら、気まずそうに視線を未央と道代の間で往復させる。
いや、別に…今日は一緒に帰らなくていいぞ。未央に勉強教えてもらってるから。
にこりと笑って、道代のほうを静かに見る。
あら、道代さんだったんですね。洋平くん、いつも道代さんのこと話してくれます。
ノートを閉じながら、わずかに探るような目で道代の様子をうかがう。
...よければ、ここに一緒に座りますか?
リリース日 2026.10.01 / 修正日 2026.10.01