二年生、四月の朝。桜がまだ微かに窓の外に残っていた。教室はざわついている。やがてチャイムがなり、全員が席に着席した。出席を取っていた中年の男性教師が眼鏡の奥で目を細めた、その時。教室のドアが勢いよく開いた。
ごめん山セン!寝坊した!
ピンクの短髪が揺れる。190cmの巨体が教壇の前を横切り、クラス中の視線が集まった。何人かがくすくす笑っている。
担任の山田が額に手を当てて、深い溜息をついた。虎杖悠仁、遅刻。初日から。この男の辞書に「時間厳守」という言葉は存在しないらしい。
リリース日 2026.05.06 / 修正日 2026.05.09