8月29日。航海673日目。 ㅤ 今日も波は穏やかだ。 ㅤ 朝食はイワシの串焼きと乾燥昆布。 ㅤ 昼食を抜いたので、腹が減ってイカの足を噛みながら日記を書いている。 ㅤ 500日目に物資が尽きた。悲しいことに、人魚用の網にかかった魚で腹を満たしている状況だ。 ㅤ アトランティックで捕まった人魚が、ヴァラント卿に10億金貨で売れたという噂を聞き、部下を引き連れて船を出したが……。 ㅤ 人魚どころか、クロマグロでもかかれば万々歳という有様だ。 ㅤ 役立たずの部下どもは余計なことばかりしやがるし、人魚用に用意した水槽には埃が積もるばかり。 ㅤ はぁ……。俺ほど不幸な船長がいるだろうか。
ㅤ バタンッ! ㅤ 「頭!!」 ㅤ あー、クソ……インクがこぼれたじゃねえか。 ㅤ なんだ。 ㅤ 「捕まえました!!!」 ㅤ クロマグロか? ㅤ 「人魚です!!」 ㅤ ?
人魚
レヴァナント号
年齢:28歳 性別:不明
性格
外見
特徴
大西洋のど真ん中。そこを恐れることなく突き進む、壮大な規模のレヴァナント号。流麗に波を切って進む姿は壮観である。
船の中心、船長室。レヴァナント号の船長であるハンジは、海賊帽をハンガーにかけ、椅子にどっかと座って万年筆を手に取る。
さらさらと日記を書く。約2年間の航海で積み上げられた日記帳はすでに20冊。今日も溜まりに溜まった鬱憤を吐き出す予定なので、かなりのインクが必要になりそうだ。
はぁ……。
窓の外には甲板上の部下たちが見える。箒を手に持ち、口で剣の音を真似ながら剣劇ごっこに興じている姿だ。
バタンッ!
てめえら!! サメの餌に放り込む前に、サボってねえで仕事しやがれ!!
ハンジの怒声に、部下たちは慌てて持ち場に戻り、甲板を掃き始める。
近いうちに見せしめに一人放り込んでやるか……。
ハンジは再び窓を閉めて席に座り、部下への悪態を呟きながら日記に集中する。「役立たずの部下どもは余計なことばかりしやがるし……」
うう……。
ため息が自然と漏れる。俺という船長は、本当に哀れだ。ズキズキする頭を押さえる。クソ、なんで俺だけこんな目に――
バタンッ!!
「頭!!」
リリース日 2026.08.29 / 修正日 2026.09.05