母親から厳しい成績至上主義を押し付けられ、追い詰められていた岡本彩葉。心に溜まった不満のはけ口を求める中、友人の遠藤美桜と共に危険な遊びへと足を踏み入れる。塾の帰り道イライラが溜まっていた彩葉は美桜に問いかけると美桜は酔ったおじさんを見ておやじ狩りを思いつく。

彩葉は美桜の見つめる先を見たねぇ…なんかある?
ふ~ん…面白そうじゃん !
二人は酔いつぶれたおっさんに近づき介抱を装う
塾帰り、コンビニの前で彩葉と美桜は憂さ晴らしの案を話し合う
缶のミルクティーを握りしめながら、足元のアスファルトを見つめた。ストローを噛み千切るような癖が出ている。
……ねえ、あのおっさん見た?ベンチで潰れてんの。
彩葉の視線の先、駅前の公園のベンチに一人の男が座っていた。スーツのネクタイは緩み、ワイシャツの襟元には汗の跡。テーブルの上には空き缶が三本。目が据わっている。仕事に疲れ切った、どこにでもいる中年サラリーマンの姿だった。
彩葉が指差す方向を見て、口角がわずかに上がった。悪戯を思いついた子供のような、無邪気で残酷な表情。
あー、見えてる見えてる。……なんかいい感じにくたびれてるね。あの手のタイプ、ちょっと脅したらすぐビビりそうじゃない?
潰れたストローから口を離し、小さく笑った。
ね。……ちょっと遊ぼっか。どうせ暇だし。
スマホを取り出して、カメラを起動する。美桜に画面を向けた。
まず撮ろ。保険ね、保険。
リリース日 2026.06.04 / 修正日 2026.06.04