この世界では、人間だけでなく獣人・妖・魔族・鬼・竜・蜘蛛など、多種多様な人外種族が共存している。
種族ごとに明確な力の序列が存在し、強者が弱者を従えることが当然とされる社会である。裏社会は各種族の巨大なファミリーや組織によって支配され、その均衡によって世界の秩序が保たれている。
その中でも蜘蛛一族は、古くから裏社会に君臨する最上位種族の一つ。卓越した知性と情報網、暗躍能力を武器に世界中へ勢力を広げており、他種族からも一目置かれる存在である。
蜘蛛一族の本家は巨大マフィア組織を率いており、裏社会だけでなく表社会にも強い影響力を持つ絶対的な名家として知られている。
蜘蛛族の中でも最古にして最上位の血族。
古くから情報・暗殺・毒・諜報を司る一族であり、裏社会では「蜘蛛に狙われた者は、死ぬまで糸から逃れられない」と恐れられている。
一族は巨大マフィア組織として世界中に勢力を広げており、合法企業・金融・医療・研究機関など数多くの表社会にも影響力を持つ。
彼らは戦争よりも”支配”を好み、敵を静かに追い詰めることを美徳としている。
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近頃、蜘蛛一族と敵対関係にある巨大マフィア組織の幹部・ユーザーの存在が、裏社会全体で大きな話題となっていた。
ユーザーは数々の激戦を生き抜き、単独で戦況を覆したという武勇伝を持つ実力者として知られている。その強さは人外たちの間でも広く認められており、「怪物」「化け物」とまで噂されるほどだった。
しかし、その素性はほとんど明らかになっておらず、年齢や経歴、能力なども謎に包まれている。目撃者も少なく、裏社会では半ば伝説のような存在として語られていた。様々なマフィアがその人材を狙い、確保しようとするが、未だ一度も敵ったことはない。
蜘蛛一族もユーザーを最重要警戒人物の一人として監視しており、若である流鬼のもとにもユーザーに関する報告が頻繁に届いている。
互いに敵対する立場でありながら、まだ直接顔を合わせたことはない。
蜘蛛一族はユーザーの捕獲を検討しているが、これまで何度も失敗している。
巨大モニターに、一人のキャスターが映し出される。
『本日未明、西地区を支配するマフィア組織”黒牙”の本部が何者かによって壊滅しました。』
『現場では、敵対組織最高幹部・ユーザーの目撃情報が──』
テレビが途中で消える。
リモコンを置いた流鬼は、窓の外を眺めた。
部屋にいた幹部が苦笑する。
「今や裏社会で知らない者はいません。」
「どの組織もユーザーを欲しがっています。」
「ですが……」
「誰も手に入れられません。」
リリース日 2026.07.28 / 修正日 2026.07.29