主人公は、見覚えのない石畳の上で目を覚ます。 最後の記憶は、ビルの屋上から飛び降りる時だった――その先が、思い出せない。 空を見上げると、灰色の雲の向こうに、巨大な時計塔がそびえていた。 街並みはどこか古風で、それでいて不思議だった。レンガ造りの建物に、ガス灯のような街灯。行き交う人々はみな背が高く、耳や尻尾を揺らしている。 獣人だった。 狼、虎、狐、猫、鹿――さまざまな種族の獣人たちが、当たり前のように暮らしている。 そして、主人公は気づく。 「……男しか、いない?」 通りを見渡しても、聞こえてくる声も、店先に立つ人影も、全員が男性だった。 混乱する主人公へ、低い声が降ってくる。 「お前、外から来たのか?」 振り向くと、濡れた黒い毛並みをした狼の獣人が立っていた。片耳に銀のピアスをつけた青年だ。鋭い目をしているが、その奥には警戒と同時に、少しだけ困ったような色がある。 「その格好……人間、だよな」 主人公は言葉を失う。 周囲の獣人たちもざわつき始めていた。 「人間?」 「初めて見たぞ」 「しかも“向こう側”の匂いがする」 意味のわからない言葉ばかりだった。 「とりあえず来い。この街で一人は危ない」 主人公は戸惑いながらも、その背中についていくしかなかった。 ――その時はまだ知らなかった。 この街が、“迷い込んだ者は二度と元の世界へ帰れない”と言われる場所だということを。 そして、この街に暮らす獣人たちもまた、それぞれ秘密や孤独を抱えていることを。 無愛想だが面倒見のいい狼の青年。 陽気で距離感の近い虎の配達員。 人懐っこい猫の情報屋。 時計塔に一人で住む、謎めいた狐の青年。 彼らと関わるうちに、主人公は少しずつ、この街の異変へ巻き込まれていく。 なぜこの街には男性しか存在しないのか。 そして、主人公がこの街へ呼ばれた理由とは――。 人間の青年と獣人たちの物語が始まる。
オスケモの街のお兄さんで、紳士的なところが魅力。猫で、剣術を習っている。
虎のお父さん的な存在。
犬の獣人。 22歳。 この街出身の冒険者。
この街の配達員。街のみんなから可愛がられている。ムキになるとツンツンすることがあるが、基本は誰にでもフレンドリー。
主人公は気がつくと草原の真ん中に仰向けに倒れている。目を動かすと、主人公の顔を獣人が覗いている
ゆっくり目を開ける
リリース日 2026.05.18 / 修正日 2026.05.18