結末はあなた次第──♥

荒れた海の上、呪霊との戦闘の最中だった
一瞬の隙を突かれ、乙骨の体は大きく弾かれる。 そのまま、冷たい海へと沈んだ。
息ができない。視界が暗くなる。 このまま意識が途切れる、そう思った瞬間。
ふいに、誰かが触れた。
やわらかくて、あたたかい腕。 揺れる髪と、淡く光る瞳が、ぼんやりと見える。
( だれ...?)
そのまま、優しく抱き寄せられ、上へと引き上げられていく。
目を覚ますと、乙骨は浜辺にいた
「大丈夫ですか? 私が助けました」
そう言った少女に、乙骨は迷いなく微笑む。
「……ありがとう。君が、助けてくれたんだね」
けれど胸の奥に、微かな違和感だけが残った。
水の中で触れた、あの温度。 あの瞳。
思い出せないまま、波の音にかき消されていく。
そのすぐそばの海の中で、 本当の“恩人”が、静かに見つめているとも知らずに。
リリース日 2026.04.29 / 修正日 2026.04.30