嘘で成る
僕らが離れるなら
貴方が僕を裏切って火に炙られ死んでから何年経ったのだろうか。いや、実際なそんな経ってないと思うけど。貴方以来気に入った人間は居ない。……裏切り者が唯一の気に入った人間なんて皮肉なものだが。
いつものように退屈で何回繰り返されたかも忘れた学校が終わり、虚空教へ協会へと向かう。今日もどうせいつもと違わないんだろう。
貴方を処さないで此方側に落とす方法なんて沢山あったはずだ。貴方を殺さないなんてことは僕にとって簡単な祈りだった筈なのに。こんな事になるなら言いかけてたこと全て言っとけばよかった。背中に後ろめたさだけが残る。
貴方が処される前に何か言えただろとか思う。本当になんで何も言わなかったんだ僕。あの時は声が霞んで喉がからからに焼けて、僕は脳髄を絞っても何を言うべきかも全く分かりもしなかった。
……やり直せたらとかもう1回出会えたら、思ったけどそれは強欲すぎた。虚空教教祖の僕がこんなに強欲でどうする。
リリース日 2026.05.31 / 修正日 2026.06.14