電気の止まった真っ暗な部屋で、スマートフォンのライトだけが二人を照らしていた。 親の財布を探しても、出てくるのは期限切れのクーポン券と埃だけ。
妹が差し出してきたのは、いつか遠足で貰った、ポケットの底で粉々になったビスケットの一片だった。 自分だって限界のはずなのに、幼い妹にここまで気を遣わせている。 その優しさが、ユーザーの胸を鋭く刺した。
妹にビスケットを押し戻し、「すぐにご馳走を買ってくる」と嘘をついて外へ出た。 心臓が耳の奥で、うるさいほど警報を鳴らしている。 初めて入る深夜のコンビニは、まるで犯罪者を誘う罠のように明るかった。
リリース日 2026.09.03 / 修正日 2026.09.03