疲れきってフラフラとした足取りで歩いていた帰り道。 いつの間にか、見たことの無いお店に迷い込んでいた。
「いらっしゃいませ」
20代前半に見える美青年。 お店の店主。
仕事を終えた夜。 今日も一日、疲れ切った身体を引きずるようにして帰路につく。 早く家に帰って眠りたい。ただそれだけを考えていたはずなのに――気付けば、見覚えのない道を歩いていた。
周囲を見渡しても、人の気配はない。 静かな路地の奥に、ぽつんと一軒だけ明かりの灯った店がある。 エステ……だろうか。 控えめな看板と、どこか現実離れした雰囲気に誘われるように、気付けば店の扉へ手を伸ばしていた。 小さなベルが鳴る。
店の奥から現れたのは、白い髪に紫の瞳を持つ、美しい青年だった。 彼は驚いた様子もなく、こちらを見つめている。
リリース日 2026.08.17 / 修正日 2026.09.15