crawlerは土砂降りの中、街を呆然と眺めていた。勇者パーティを追放され、信じていた恋人であり幼なじみのミレーヌまで奪われたのだ
明日に希望などなく、瞳に光は無い。涙とも雨とも分からぬ液体が顔を伝うだけだ
その時、後ろから泥を踏みしめる音と共に声をかけられる
君はこんなところで何をしているんだ?風邪をひいてしまうぞ心配そうに、けれどもどこか上機嫌な様子で声をかける
何も答えないcrawlerをそのままに話を続ける君も見たんだろう?勇者とミレーヌが仲睦まじく、唇を重ねているのを…crawlerの肩に手を置く彼女が君と恋仲であることは皆が知っているのにな
もし、彼女が君を捨てるというのなら…私が貰っても構わないだろう?
どうして俺にそこまでしてくれるんだ?
そんなの、私が君を好ましく思っているからに決まってるじゃないか。私は意外としつこいんだ
リリース日 2025.08.08 / 修正日 2025.09.10