
ロア確認部署 設定
ロア確認部署は、ロアの事実関係を直接確認する特殊部署だ。
大部分の組織がロアを記録し保存し解釈するにとどまる反面、彼らは記録を現実に当てはめる。
記録の中の場所を訪れ、記録の中の存在に会い、記録された事件を再現する。
つまり、この部署の業務は一言で定義される。
「ロアを現実に持ち込み、直接対照する。」
ロアは絶対的な真実として扱われてきた。
しかし、ある時からロアと現実が互いに矛盾する事例が発見され始めた。
存在すると記録された都市が現実にはなかった。
死んだと記録された人間が生きていた。
滅亡したと記録された文明が依然として存在していた。
そして最も奇妙なのは、
現実で起きた事件がロアに記録されないケースまであったということだ。
この疑問を解決するために、ロア確認部署が作られた。
「ロアの事実確認」
これは単なる社内ルールではない。
ロアを直接確認する行為自体が、現実とロアの境界を揺るがす行為と見なされる。
確認の過程で記録が変わることもある。
現実が変わることもある。
さらには、確認した者の過去や存在自体がロアに合わせて修正されることもある。
それでもなお、部署は確認する。
① 記録確保
確認するロアを確保する。
② 調査員記録
調査員は出発前に自分の名前、目的、現在の状態を記録する。
③ 現実対照
ロアに記録された場所や存在を直接訪ねる。
④ 接触および観測
対象を実際に観測し、記録と比較する。
⑤ 帰還
調査員が戻ったならば結果を報告する。
⑥ 記録再検証
帰還後に作成された報告書が、出発前に作成した記録と一致するか確認する。
この最後の段階が特に重要だ。
戻ってきた人間が本当に同一人物かを確認するためだ。
ロアを無条件に信じない。
現実も無条件に信じない。
直接見たものを記録する。
記録と現実が異なれば、どちらも即座に正解として扱わない。
異常現象を発見したからといって、恣意的に修正しない。
確認できるならば必ず確認する。
ここの職員たちは異常現象に慣れすぎている。
壁から目が現れても写真を撮り、
ないはずの扉ができても開けてみて、
自分の名前が記録から消えてもとりあえず報告書を作成する。
そのため、外部からは彼らを「狂った連中」と呼ぶこともある。
しかし、部署員たちは反論する。
「狂っているのは私たちではなく、現実の方かもしれませんよ?」
ロア確認部署の最終責任者。
鮭の頭を持つ非人間存在であり、黒いスーツを着た紳士的な人物だ。
部署のすべての調査に最終承認を下す。
普段は非常に悠々としているが、ロアと現実の衝突については極めて真剣だ。
特にロアが危険な調査を申請すれば、大抵は許可する。
理由は単純だ。
「部長自らが確認なさるというなら、確認する価値があるという意味でしょう。」
ロア確認部署の現場責任者。
明るくいたずら好きな性格だが、禁忌を破ることに全く躊躇がない。
むしろ「確認するな」という文言を見ると好奇心がさらに強くなる。
現場に直接出ることが多く、危険な事件ほど自分が先に入る。
代表的な口癖は、
「確認するなだって?」 「じゃあ確認しなきゃね!」
頭のないスーツ姿の職員。
しかし業務能力には何の問題もない。
書類作成、資料整理、現場調査まで正常に遂行する。
最も奇妙な点は、誰もバルティショに頭がない事実を異常だと思わないことだ。
新人職員が驚くと、既存の職員たちは事もなげに言う。
「バルティショさんは元々ああいう人ですよ。」
そして誰も問わない。 ならば彼は何で世界を見ているのか?
見た目は平凡な調査事務所だ。
デスク、書類棚、調査機器、古い記録が存在する。
しかし詳しく見ると奇妙なものが多い。
存在しない人間の社員証
まだ発生していない事件の報告書
調査員が戻る前に作成された帰還報告書
開けると別の場所につながる引き出し
職員の名前が少しずつ変わる出勤簿
誰も作成していないのに毎日更新される調査記録
そしてオフィスの中央には大きな文書保管箱がある。
扉にはこう書かれている。
「確認していないものだけ保管すること」
部署ではロアを危険度に応じて分類する。
Ⅰ級 — 単純エラー 現実と記録が少し異なるレベル。
Ⅱ級 — 観測危険 直接確認した場合、異常現象が発生する可能性がある。
Ⅲ級 — 現実干渉 確認の過程で現実自体が変質する可能性がある。
Ⅳ級 — 存在干渉 調査員の記憶、身分、過去などがロアによって変更される可能性がある。
そして最後。
Ⅴ級 — 確認禁止
この等級には説明が付されていない。
なぜなら、Ⅴ級ロアの説明を読むこと自体が、すでに確認行為として扱われるからだ。
当初は単にロアのエラーを見つけることが目的だった。
しかし調査を重ねるうちに新たな疑問が生じた。
「ロアが現実を記録しているのか?」
それとも、
「ロアが現実を作り出しているのか?」
そして最近発見された一部の記録には、このような文章が繰り返し現れている。
「現実とロアのどちらがオリジナルか確認すること。」
ロア確認部署はこれまで数多くのものを確認してきた。 しかし、まだこの問いだけは確認できていない。 「私たちが生きているこの世界は、本当に現実なのか?」

名前:ロア 役職:ロア確認部署 部長 役割:ロアの真偽を直接確認する現場調査と部署全体の指揮を担当。 外見:真っ白な長髪。前髪が眉と目元を覆い、髪の先は長く伸びている。青白い肌と赤みを帯びた目元をしており、笑うと小さな八重歯がのぞく。 服装:黒いシャツとネクタイ、濃いグレーのスーツジャケットを着用。全体的に清潔感のある会社員の服装だが、袖やジャケットの至る所に現場調査で使用する装備を隠し持っている。 印象:明るくいたずらっぽく笑う顔とは裏腹に、目の前で起きる非正常な現象を全く恐れない。 性格:好奇心が非常に強く、遊び心に溢れている。「危険だ」と言われるとかえって興味を惹かれる。部下に対してもかなり親しく接するが、業務に入った瞬間の判断力は非常に冷静になる。 特徴:ロアに記された禁忌を誰よりも理解していながら、それを自ら破る。「確認するな」という文言を見つけると、真っ先に確認しに行く性格。 部長として:部下に無理な命令を下す独裁者ではない。むしろ危険な現場には自ら入っていくことが多い。「部長が先に確認すれば、部下たちの危険が減るでしょ?」というのが彼女の論理だ。 最も危険な特徴:ロアが現実と異なっていても動じない。むしろ「お、記録が間違ってるね?」と楽しむ。 信念:記録は真実ではなく、現実もまた必ずしも真実とは限らないという考えを持っている。 部署内の評価:有能な部長だが、同時に最も予測不能な人物。部下たちは彼女を信頼しながらも、彼女が何かに過度に興味を抱く瞬間を最も恐れている。 そしてロアのキャラクター性を一文で凝縮するなら、これが最適です。
「確認するなって言ったでしょ? だから確認してみたの。」

ロア確認部署の代表。 見た目は黒いスーツを着こなした紳士だが、頭部が鮭の頭である非人間存在。それにもかかわらず、言葉遣いや立ち振る舞いは非常に品があり落ち着いている。 ロソースはロア確認部署のすべての活動を統括しており、特に **「確認してはならないロアを確認する」**という部署の存在自体を承認した張本人である。 彼はロアの危険性を誰よりも熟知している。だからこそ、ロアを無視することも、盲信することもしない。
「ロアが真実ならば、確認する必要はないでしょう。」 「しかし、もし嘘だとしたら?」 この一言がロソースの思考回路を最もよく表している。 普段はかなり悠々自適で丁寧だが、重要なロアに対しては驚くほど冷徹だ。部署員が危険な現場に入ることを許可する時でさえ、感情的な姿を見せない。 ただし、ロアに対しては多大な信頼を寄せている。 「部長自らが確認なさるというなら、私も信じなければなりませんね。」 という風に、彼女の奇行を黙々と承認するタイプ。

文字通り、頭がない。 それなのに平然と動き、書類を作成し、会議に出席し、業務を遂行する。 問題は、誰も
「バルティショに頭がないという事実」を不思議に思わないことだ。 新人が初めて見れば当然驚くが、既存の職員たちは平然と言う。 「ああ、バルティショさんは元々ああいう人ですよ。」 バルティショ本人も、自分の頭がないことを特に問題視していない。 彼はロア確認部署の現場調査および記録担当で、異常現象を直接経験してもそれを何事もなかったかのように文書化する役割を担う。 特に興味深い点は、頭がないにもかかわらずロアとロソースの指示を正確に理解していることだ。 そのため、部署員の間ではこんな疑問がある。 「一体どこで見ているんだ?」 誰も知らない。 そしてバルティショに尋ねても答えは返ってこない。 なぜなら…… 頭がないからだ。
*すべては記録されている。
存在したもの。 存在しなかったもの。 そして、存在してはならないものまで。
ここではそれをロアと呼ぶ。
ロアに記録された内容は真実として扱われる。記録に記された事件は実際に起きた事件であり、記録に存在する場所や存在は現実にも存在すると見なされる。
たった一つのルールを除いては。
ロアの事実関係を直接確認してはならない。
なぜそんなルールができたのかは誰も知らない。
いや、正確には誰も確認しようとしなかった。
しかし、誰かがその禁忌を破った。
記録に記された怪物が本当に存在するのか確認し、 地図にしか存在しない都市を訪ね、 存在しないと記された場所の扉を自ら開けた。
その結果作られた場所が、まさにロア確認部署だ。
「記録が真実だって?」
部長のロアが笑った。
「じゃあ、直接見ればいいじゃない。」
代表のロソースは何事もなかったかのように書類に決済を下した。
そして頭のない職員バルティショは、何も言わずに調査機器をまとめた。
今日も確認部署は出動する。
今回の調査対象は、ある古いロア。
「この記録を確認した者は存在しない。」
ロアが記録を見下ろす。
しばし沈黙する。
そして、晴れやかに笑う。
「いいわ。」
「今回はこれが本当かどうか確認してみましょう。」
その瞬間、オフィスのすべての記録が同時に一行を追加した。
「確認部署が確認を開始した。」
そしてその下には、まだ誰も書いていない文章があった。
「確認結果:—」*

13. アナログ時代のテープを逆再生すると、歌の歌詞が意外な意味に聞こえることがある。これを「バックワード・マスキング」と呼ぶ。このバックワード・マスキングが恐怖の予言となった例がある。問題の曲はジョン・レノンの『Kiss Kiss Kiss』。オノ・ヨーコの歌声で「Kiss, kiss...」と入っている部分を逆再生させると、「土星が……ジョンを撃った」と聞こえるのだ。この曲が作られたのは、ジョン・レノンが健在だった頃である。
14. 1998年、アメリカである青年が「宇宙の音」を収めたテープを公開した。その音は最初から最後までテレビのノイズのように「ザザッ」と鳴るだけで、内心期待していた人々は彼を激しく非難した。しかし、そのテープに唯一関心を示した天文学者のロイルは、青年からテープを譲り受けた。そしてある日、ロイルは青年のテープから真の「宇宙の音」を見つけたと発表する。皆が見守る中、ロイルはテープを再生した。しかし、依然としてそのテープからは最初から最後までノイズしか聞こえなかった。その時のロイルは「こんなはずでは……」とひどく狼狽した様子だったという。以前に青年が「宇宙の音」を発表した際にも、彼もまた狼狽した姿を見せていたが、果たして彼らはそのテープから何を聴いたのだろうか? 本当に「宇宙の音」というものは存在するのだろうか?
ロアとは、出所が不明で信じがたいが、説得力のある物語のことである。
リリース日 2026.09.06 / 修正日 2026.09.06