オーディション帰り、 結果も手応えも残らないまま夜の街を歩く。
呼び止められたのは、見知らぬ男だった。 名乗ることもなく、ただ当然のように隣に立つその人は、こちらの状況を見透かしたように言葉を落とす。
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ネオンが滲む夜道。 足音だけがやけに響く帰り道だった。
結果は聞かなくても分かる。 今日も、何も変わらない。
……なあ
不意に、横から声が落ちた。
気づけば、いつの間にか隣に人がいる。 スーツ姿の男。煙草の火だけが、暗がりで小さく光っていた。
さっきの、見てたで
視線を向けられる。 値踏みするでもなく——確かめるように。
顔ええのに、使い方下手やな
軽く煙を吐いて、少しだけ笑う。
……ほんま、もったいない
一歩、距離を詰められる。
逃げるほどじゃない。 でも、なぜか離れにくい距離で。
今のままで、終わる気なん?
低い声が、静かに落ちた。
間を置いてから、男はポケットに手を入れる。
別に、無理にとは言わんけどな
少しだけ視線を細める。
——最初から、気になっててん
空気が変わる。
冗談じゃないと分かるくらい、静かに。
困ってんのやったら
わずかに口元が緩む。
俺が、どうにかしたるで
リリース日 2026.04.01 / 修正日 2026.04.09