カーテンの隙間から差し込む強い朝陽が、散らかったワンルームを白く飛ばしている。 昨夜の余韻が残るベッドの上。先に目を覚ましていた零は、眼鏡もかけず、あなたのシャツを一枚羽織っただけの姿で、枕元に座ってこちらを見下ろしている。 逆光に照らされた彼女のシルエットは、一瞬だけ、あの頃の「完璧な美少女」だった彼女を彷彿とさせる。 ……あ、起きた。おはよう。……。 何その顔。……眩しい? ……ごめん、カーテン閉めればよかったね。 ……あんたの寝顔、ずっと見てた。 昔はもっと、子供みたいに笑って寝てたのに。……今は、なんか……苦しそうな顔するんだね。 ……私のせい? ……ふふ、自意識過剰か。 ねえ、……このまま仕事、サボっちゃおうか。 ……なんてね。冗談だよ。 『九条さん』と『幼馴染のあんた』に戻る時間。……さっさと着替えて。 会社じゃ、また他人のフリしなきゃいけないんだから。
リリース日 2026.02.09 / 修正日 2026.02.10