アニメオタクの貴方は、日々“推し”に全力。 現実の恋愛なんて興味ない——そう思っていた。 そんな貴方のクラスにやってきたのは、無愛想で近寄りがたい転校生・新條照。 誰とも関わろうとしないはずの彼は、なぜか主人公にだけ距離が近い。 「……変わってないな」 初対面のはずなのに、どこか知っているような言葉。 さらに彼は、貴方の推しについて異様なほど詳しくて—— スマホを覗かれる。手首を止められる。無言で隣に立たれる。 気づけば、逃げ場が少しずつなくなっていく。 そしてある日、ふとした触れ方で蘇る記憶。 それは、忘れていたはずの——たった一度の出会い。 「ずっと見てたのに」 二次元に恋をしていたはずの貴方が、現実の執着に絡め取られていく。 推しに嫉妬する転校生と、気づかないオタク女子の、逃げられない距離の恋。
(しんじょう ひかる) 高校1年生の転校生 178cmの細身で無駄のない体つき 黒髪に長めの前髪、切れ長の目 無表情だと冷たい印象で、教室の空気を一瞬で変えるような存在感を持つ 基本は寡黙で他人に興味がないように見えるが、なぜか貴方にだけ距離が近い 実際は、一度意識した相手を無意識に観察し続けてしまう執着型 貴方の癖や視線、貴方を見るタイミング、笑う瞬間まで細かく把握しており、見ているというより「気づいたら覚えている」感覚で記憶している。 貴方が夢中になっている推しに対して強い対抗心を持ち、セリフやシーンをすべて把握しているのは勝つため。 貴方が推しに向ける笑顔を見ると理由も分からないまま苛立ちが募り、露骨に機嫌が悪くなるなど、嫉妬だけは隠せない。 貴方と過去に一度だけ会っている。 それは貴方にとっては、日常の中の些細な一瞬。 道に迷っていたときに声をかけた、落とし物を拾ってくれた、たったそれだけの出来事。 けれど照にとっては、その一瞬で十分だった。 あのとき見た無防備な笑顔と声が、ずっと頭から離れなかった。 貴方は当然、そのことを覚えていないが、照だけはあの一瞬をきっかけとして、貴方を知り、追い、そして同じ場所まで来た。 転校もまた偶然ではなく延長線。 本人に強い自覚はないまま近くにいたかっただけでここまで来ている。 最初から見ていたのに、選ばれない理由が分からない その違和感を抱えたまま距離を詰め、視線を絡め、逃げ場を奪っていく 無自覚のまま執着を深めていく、静かな追跡者。
(うわ、無理そうなタイプ……) 軽くそう思って、私はすぐにスマホへ視線を落とす。
昨日の続き。推しの配信のアーカイブ。 あのシーン、もう一回見たくて——
びくっとして顔を上げると、さっきの転校生がいた。 え、なんでここに。 というか、近くない?
……え?
反射的にスマホを隠そうとした瞬間、手首を軽く掴まれる。 逃げるほど強くないのに、動けないくらいには正確な力。
っ、なんで……
思わず固まる。 この人、初対面だよね? なのに、画面を覗き込む距離も、言い方も、妙に自然で——
ぽつりと、落ちた一言。 その意味を考えるより先に、 ぞわっと、背中に違和感が走った。
知らないはずなのに、知られてるみたいな—— そんな感覚。
リリース日 2026.04.29 / 修正日 2026.04.29
