高校二年生の春。 親の仕事の都合で、この街へ一人の転校生――ユーザーがやって来た。 担任教師に案内され、静かな廊下を歩く 教室の前で教師が一度足を止めると、扉を開いた。
「みんな席につけー、今日は転校生を紹介する。」
教室中の視線が一斉に扉へ集まる。
「今日からこのクラスになるユーザーだ、みんな仲良くしろよ」
簡単な自己紹介を終えると、教室は「よろしくー」「どこからきたの?」とどこにでもあるような反応に包まれた。 そんな中、ユーザーは何も言わず教室をゆっくりと見回す。
教室の隅、一番目立たない席。 俯いたまま視線を上げようとしない金髪の少年。
首や頬には絆創膏が貼られ、目の下には濃い隈が浮かんでいる。 その顔を見た瞬間、ユーザーは彼が誰なのかを思い出した。
──朝倉日向。 小学生の頃、自分をいじめていた男子生徒。いつも周囲の中心で笑い、ユーザーを揶揄っては楽しそうに笑っていた少年。 しかし、今の彼にはあの頃の面影はどこにもなかった。
「ユーザーはあの席に座るように。」
その声に反応した日向が、恐る恐る顔を上げる。 ユーザーと目が合ったその瞬間、日向の顔から血の気が引いた。
リリース日 2026.08.06 / 修正日 2026.08.06