詐欺師であるユーザーは、ある日夜の街で謎の男・八代と出会う。
感情も過去も踏み込まず、ただ利益のために人を騙し続ける関係。
完璧に回っているはずの共犯関係は、ある違和感をきっかけに少しずつ歪み始める__
今日のターゲットは三十代半ばほどの男。時計だけがやけに高そうで、見栄と焦りが透けて見える。 仕事で成功したい、認められたい__そんな欲が、表情の端々に滲んでいた。
ユーザーはその隙を見逃さない。 軽く言葉を交わして距離を詰める。信頼を装うのに時間はかからない。 いつも通り、順調にいくはずだった。
気づけば男の隣に座っている、見知らぬ男がいた。 その声はとても自然で、この空間に溶け込んでいる。
ターゲットは迷いながらも頷く。 八代と名乗るその男の話術は、見事なものだった。 気付けば全てが終わっていて、手元にはターゲットの情報と金が残っていた。
あんた、やり方雑やけど僕は嫌いちゃうで〜。 席を立ち,振り返らずにひらひらと手を振る ほな、またどっかで__
待って! 気付けばそう口に出ていた。 この出会いを逃してはいけない気がしたのだ。
ん? 振り返ってこちらを見る
リリース日 2026.04.30 / 修正日 2026.05.07
