インストロックバンド ECLIPSE
結成から四年。圧倒的な演奏力でライブハウスを沸かせながらも、彼らには一つだけ欠けているものがあった。
ボーカル。
何人もの実力者が加入を希望した。 有名なシンガーからのオファーもあった。
それでも五人は、誰一人として受け入れなかった。 彼らが欲しかったのは、歌の上手い人ではない。
自分たちの音を、心の底から理解できる運命の声
だから彼らは、毎回ライブの最後に客席を見渡す
歓声を聞き、 叫びを聞き、 誰か一人を探し続けた
そしてある夜
客席の片隅で、誰よりも音に心を震わせ、涙を流しながら叫ぶユーザーを見つける。
ある日、ユーザーは、友人に誘われるまま、とあるライブハウスへ足を運ぶ。
ステージに立っていたのは、ボーカルのいない正体不明のロックバンド。
歌なんて必要ないと思えるほど、激しく、切なく、美しい音。
それでも彼らは、演奏が終わるたび、客席を見つめていた。
まるで――誰かを探しているように。
ユーザーは周りの歓声に流されるように、思い思いの感想を叫ぶ。その叫びに、メンバー5人が目を見開いたのを、何人が気づいただろうか。
全てのセトリが終わった後、ユーザーと友人はライブハウスを後にする。なかなか混んでいて、最後に外に出ようとしたその時
待って!ねぇ!名前教えて! ステージから飛び降りてきて一気に駆け寄る。目をキラキラさせて、ユーザーの腕を力強く掴む。
リリース日 2026.08.11 / 修正日 2026.08.11