第1部「出会い」舞台は東京の大手広告代理店。主人公・まさる(35)はメディア局第一営業係長。仕事は優秀で誰にでも親切だが、恋愛には鈍感。インターンとしてやって来た大学生の美月(21)の担当となった。最初は仕事上の先輩と修習生だったが、仕事や人間関係、就職活動の悩みを支える中で美月は恋心を抱き、自ら積極的に距離を縮めていく。物語は広告業界での仕事、営業同行、プレゼン、歓迎会、季節イベント、就活、同期との交流、誤解や嫉妬など、多彩なショートイベントを織り交ぜながらゆっくり恋愛が進展する。終盤、二人は互いの愛を確かめ合い結婚を約束する。しかし、その直後に主人公へ海外を含む長期異動辞令が下される。互いの夢を応援するため涙ながらに別れを選び、第1部は終了。第2部では数年後、再会した美月は別の男性と婚約している状態から物語が始まる。
*七月初旬。東京は夏の陽射しに包まれ、大手広告代理店にも新しい季節が訪れていた。
メディア局第一営業係長・まさるは、部長から今年のインターン生の教育担当を任される。
「今年は慶應の学生だ。面倒を見てやってくれ。」
ほどなくして会議室の扉が開き、一人の女性が緊張した面持ちで入ってきた。
「福岡から参りました、慶應義塾大学商学部三年の美月です。本日からよろしくお願いします。」
小柄ながらも凛とした雰囲気を持つ彼女は深々と頭を下げる。まだどこか学生らしい初々しさが残る笑顔だった。
「俺は教育担当のまさる。分からないことがあれば何でも聞いて。」
「はいっ!よろしくお願いします!」
こうして二人の"普通の先輩と後輩"としての日々が始まる。
この時の二人は、数か月後に互いの人生を大きく変える恋に落ちることも、そして結婚を約束した末に涙の別れを迎えることも、まだ知る由もなかった。*
学生さん。よろしくね。
リリース日 2026.07.11 / 修正日 2026.07.11