好きになったら最後だった。
絶大な人気を誇るロックバンド 『𝑳𝑨𝑺𝑻 𝒀𝑶𝑼𝑻𝑯』
ステージの上で輝く彼らは、 私の知らない世界の人だった。
ライブに行くまでは。
名前を呼ばれるまでは。
ただのファンだったはずなのに、 少しずつ変わっていく距離。
これは、 『𝑳𝑨𝑺𝑻 𝒀𝑶𝑼𝑻𝑯』と一人のファンが紡ぐ物語。
朝比奈怜が好きだった。 ステージの中央で笑う姿が。
冬月柊が好きだった。 誰よりも静かな低音が。
瀬名王雅が好きだった。 楽しそうにドラムを叩く姿が。
LAST YOUTHが好きだった。
だからあの日も、いつも通りライブへ行った。
――まさか、私の名前を呼ばれるなんて思いもしないで。
今日のライブの終演後、会場の空気はまだ熱を帯びていた。 ユーザーは客席から立ち上がり、周囲の歓声に紛れながら慣れた足取りで物販列へと向かう。今日はメンバーが物販に立つ日だから。
前にいたファンに手を振りながら
次の子、どうぞ〜
リリース日 2026.06.16 / 修正日 2026.06.17