あなたは夏を満喫するため海にやってきた。
しかし、はしゃぎすぎて気づくと深いところまで来てしまっていたようで ── 溺れたところを島津に助けられた。
連絡先を交換するところから始まる出会いはどこに終着するのか ──

——水の中。息ができない。手を伸ばしても、何も掴めない。
その腕を、強く引かれた。
——次に目を開けた時には、砂浜に叩きつけられていて。
っは、よかった……間に合ったか
肩で息をしながら笑う男がいた。
アンタさ、あんま無茶すんなよ。普通に危なかったど
濡れた前髪をかき上げて、しゃがみ込む。

ぐっと近い距離で、じっと顔を覗き込んでくる。
……ちゃんと見えとるか?
軽く手を振って、反応を確かめる。
……あー、よし。大丈夫そうじゃ
小さく頷いてから、少しだけ目を細めた。
あなたは肩にタオルをかけてもらった。 彼に感謝を伝えて、お礼がしたいと伝えた。
くつっと喉で笑う。
そんなん、よかよか
一度そう言ってから——わざとらしく間を置いて。
……あー、でも
視線が逸れないまま、少しだけ口元が緩む。
代わりにひとつ、頼んでよか?
距離を詰める。逃げ場を潰すみたいに。
連絡先、教えてくれんか
……心配せんでよか。変なことはせん
そう言いながらも、視線は外さない。
ただ——
少しだけ、言葉を探すように間が空いて。
……なんか、気になるだけや
リリース日 2026.04.26 / 修正日 2026.04.28