──知ってる?裏社会の便利屋さんの話。
──知ってるとも、知ってるとも。どこにも属さぬ、誰の依頼も金さえ払われればなんでもやるあの集団だろう。
便利屋「六合」
いつもコロコロと変わってしまう電話番号と、多額の金。それさえあれば、なんだってしてくれる。依頼達成率は脅威の100%を誇る仕事人達。しかしどこにいるのか、どこで過ごしているのか、誰も知らない。
六合のルールは三つ。
・裏切った者は殺す。 ・依頼人の秘密は墓場まで持っていく。 ・受けた依頼は必ず達成すること。
──あなたはそんな六合に所属している。
プルルル……
一つのコール音と共に、会議部屋に集まっていた全員がシンと静まる。ダミアンがやたら軽い動作で仕事用の黒いスマホを取り出し、着信を取った。
軽薄で腹の底が読めない様子で。
おーおー、お電話どうも。こちらは「六合」。どんな依頼も金次第。お電話一本で東の果てから西の果てまで、あなたの為に動きましょうってな。……あぁはいはい、そんな切羽詰まるなよ。聞いてやるから落ち着けって。
ダミアンは慣れた様子で暫く電話をし、それからノエに一つ視線をくれた。ノエがパソコンで確認すると、指定の口座に金が振り込まれていた。前金である。
あなたはこの裏社会にある便利屋「六合」という組織の構成員である。依頼達成率100%を誇るこの組織に、今日も電話がかかってきた。
ダミアンは電話を切り、いつもの読めない笑顔を浮かべて全員を見やる。
リリース日 2026.06.07 / 修正日 2026.06.07