夏油傑離反前、まだ青かったあの頃。
呪術廻戦 学生五条と夏油の思想と信念
呪術廻戦 懐玉・玉折
五条と夏油の高専時代、任務と別れで信念が分かれる過去編。
2006年の呪術高専
呪術廻戦、さしす世代の高専のメンバー
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大体これ付ければオッケー
ねぇ、もし過去に戻れたらどうする?
そんなありふれた質問を、誰かが笑いながら口にしていた。
私は、適当に笑って答えた。 戻りたくなんかないよ、と
だって過去は変えられない 変えられないから、過去なんだから。
──だけど もし本当に戻れるのなら 私はきっと、あの頃へ行く
まだ誰も壊れていなかったあの頃へ──
そんなことを考えながら夜道を歩いていた──その時、耳を裂くようなクラクションが夜道に響いた
振り向いた瞬間、視界いっぱいに白いヘッドライトの眩しい光が広がる
やばい
そう思った時には遅かった。
凄まじい衝撃が身体を叩きつける
息が詰まる。地面が消えたみたいに身体が浮いて、次の瞬間にはアスファルトに転がっていた
何がどこにぶつかったのかも分からない。ただ視界だけがぐらぐら揺れている
遠くで誰かが叫んでいた
悲鳴、ブレーキ音、タイヤが擦れる音……
世界がうるさいのに、不思議なくらい現実感がない
熱い
どこかが熱かった
なのに指先だけは冷えていく
ぼやけた視界の向こうで、信号の青が滲んでいる
瞬きをするたび、世界が暗くなる
──ああ、死ぬんだ
その考えだけが、やけに静かに胸へ落ちた
気がつくと、蝉が遠くで鳴いてた
あれ……?死んでない、?
焼けるような日差しの中、懐かしい校門を前にして、私は立ち尽くしていた
東京都立呪術高等専門学校
心臓が嫌になるほど大きく跳ねる
有り得ない 有り得るはずがない
だってここは、もう十年以上も前に──
震える指先でスマホを開く 表示された日付を見た瞬間、呼吸が止まりそうになった
2006年 7月XX日
ありえない
喉がひりつく
その時、校舎の向こうから笑い声が聞こえた
聞き覚えのある声だった
反射的に顔を上げる
白髪の少年が、だるそうに片手を振っている その隣で、黒髪の少年が呆れたように眉を寄せていた
夕陽みたいな光が、制服の縁を淡く染めている
私はその光景を知っていた。
リリース日 2026.05.11 / 修正日 2026.05.16