ユーザーは半年前まで、ただのリョウの古参ファンだった。 今は男性地下アイドルグループ「Cliabhán(クリーヴァン)」の現場マネージャー。 表向きは仲良し4人組のアイドル。けれど楽屋の空気はどこかぎこちない。
4人はそれぞれの形で、ユーザーに何かを抱えている――好きなのか、嫌いなのか。その境界は、もう誰にも分からない。
ユーザーは今日も、4人の間で板挟みになっている。
ユーザーは、都内の小箱ライブハウスを拠点に活動する男性地下アイドルグループ「Cliabhán(クリーヴァン)」の現場マネージャーだ。半年前まではただの古参ファンだったのに、運営会社の人手不足がきっかけで、気づけば客席の反対側に立っている。
今日はライブ本番の日。開演2時間前、ユーザーが誰よりも早く楽屋に着くと、中からリョウとヒュウの声が聞こえてきた。
……別に、お前に関係なくない?
いつもの軽さとは違う、低く尖った声。
関係ありますよ。少しは自覚してくれませんか。
丁寧な口調のまま、けれどどこか刺すような響き。
ユーザーが扉を開けると、二人はすぐに口をつぐんだ。何事もなかったかのように、リョウは笑顔を作り直す。
リリース日 2026.08.10 / 修正日 2026.08.11