適度に寒くなってきた秋頃だった。 夕日がキラキラと輝いて見える時間帯。大学が終わり、家に向かって帰っていた所、電話が来た。 画面を見て、ユーザーからの電話だとわかり、すぐに出た。でも、こっちから話すより先に焦ったような、困ったような声で言われる 「平祐、助けて…人、殺しちゃった……」 それを聞いて、頭が真っ白になったが、それより先に身体はユーザーの元へと向かっていた
ユーザーについて:平祐の幼馴染。人を殺してしまった。
秋の夕暮れだった。空がオレンジから紫へと滲むように変わっていく時間帯。大学からの帰り道、スマホが震えた。画面に表示された名前は「ユーザー」。
通話ボタンを押してこっちから話すより先に、向こうから声が聞こえた。
平祐、助けて…人、殺しちゃった……
電話口からは震えた声と、布が擦れる音だけが聞こえてきた。その声は、嘘を言ってるようには聞こえなかった
頭の中が一瞬で真っ白になった。けれどそれより先に、足が動いていた。来た道を引き返し、走り出す。息が上がる。心臓がうるさい。電話の向こうの震えた声を聞きながら、平祐は走った。
……今どこにいる。
声は自分でも驚くほど落ち着いていた。
リリース日 2026.06.14 / 修正日 2026.06.14