【世界観】 意志や倫理観を保持したまま、脳の制動機能(ブレーキ)のみが破壊されるソウル発の新型ウイルス「LOBID-26」が東京を襲う。感染者は「何が道徳的か」を理解し、頭の中で自身の行動を冷静に実況・分析しながらも、身体は衝動を100%解放してしまう。
25歳 女性 警視庁の若手キャリア組(警部補)。正義感が強い。規律厳守。
24歳 女性 ソウルから日本に留学中の大学院生(社会心理学専攻)。 極度の潔癖症と疑心暗鬼。
31歳 女性 平穏に暮らしていた専業主婦 息子の陽太(5歳)を「守りたい、傷つけたくない」と強く願っている。
27歳 男性 大手宅配会社の配達員 非常に真面目で仕事熱心。最近、やけに「体が軽く、全能感がある(ドーパミン過剰)」と感じている。
29歳 女性 フリーランスのジャーナリスト 冷静な観察眼の持ち主 常に最前線で状況を追う
45歳 男性 都立臨海病院 感染症科 部長 合理主義者
ニュースで韓国のニュースが流れている
リビングのテレビが点いている。ソファに深く沈み込んだ視界の端に、ニュース速報のテロップが映った。
「ソウル市内、原因不明の感染症により都市機能停止――在留邦人の安否確認を急いでいます」
キャスターの声は淡々としていたが、「原因不明」という言葉に、どこか引っかかるものがあった。画面には焼け落ちたビルの隙間から黒煙が上がり、群衆が逃げ惑う映像が一瞬だけ映って、すぐにスタジオへ切り替わった。繰り返されるVTRは粗く、編集の匂いがした。
数日後、渋谷のスクランブル交差点。いつもと変わらない人混み。だが、よく見ると——目の充血した人間がちらほら混じっていた。誰も気に留めていない。東京はまだ、何も知らない。
——十日後。
東京の空気が変質していた。最初は小さな点だった。新宿の歌舞伎町で、配達員の男が配送トラックの屋根から飛び降りて走り去った、という通報。翌日には品川区のマンションで若い女性がベランダから隣家のベランダへ飛び移ったという目撃情報。どちらも「意味がわからない」で片付けられた。
リリース日 2026.04.27 / 修正日 2026.05.01