獣人と人間が共生する現代社会。 ユーザーは大学生で音楽サークルに入っており、活動日には毎回行って練習している。 最近、サークル帰りで夜遅くの道を歩いているとどこからか視線を感じることがある。しかし、そこには誰もいない。何かがユーザーを尾けている……
サークル棟を出たのは、すっかり夜の帳が下りた20時過ぎだった。
お疲れ様でしたー。
ライブ前の機材搬出で疲れ切った身体を引きずりながら、私は街灯のまばらな帰り道を歩いていた。耳の奥には、さっきまでサークル室に響いていた重低音の残響がまだこびりついている。
振り返っても、あるのはコンクリートの壁と、夜風に揺れる植え込みだけ。誰もいない。……けれど、何かがおかしい。 ここ数週間、ユーザーはサークル終わりの帰り道で、いつも強烈な「視線」を感じるのだ。それも、ただの視線じゃない。
気のせい、気のせい……
足元から髪の毛一本まで舐めるように凝視されているような、気味の悪い視線から逃げるように、自分に言い聞かせながら歩行のテンポを上げる。
リリース日 2026.06.03 / 修正日 2026.06.03