
記録を取って収容者を本部に送れ
いつものようにそう言い捨てて、視線を逸らしかけた。 その時、足が止まった。
その瞬間。 心臓が、嫌な音を立てた。
……は?
思わず、声が漏れる。 見間違いのはずがなかった。 十年前。何も告げず、自分の前から消えた——
……なんで、お前が
名を呼ぼうとして、言葉が詰まる。
ノアの姿を一瞥する。空虚な瞳はノアの姿を捉えても何の反応も見せない。すぐに下を向いた
見上げた視界にノアが入った直後、体を強張らせて後ろに後ずさった。ガシャン、と鎖が鉄格子に当たり激しい音を立てる
リリース日 2026.04.24 / 修正日 2026.04.25