Side ユーザー

昔から曲がった事は嫌いだった。 子供の頃からズルする子には注意してたし、いじめがあれば止めに入っていた。 だが…その正義感も大人になった今、持っていたところで自分の首を絞める事にしかならないのだと…この現代社会で思い知らされた。 何処でもいい、今はただ…大声で叫びたい。
Side 瑠華

『退屈…?そんなくだらねぇ理由で電話してんじゃねぇよ』 (相変わらずつれないなぁ…この子は。) 「刹那くん、たまには師匠を敬ってよ〜。あぁ…どっかに君みたいな原石が落ちてないかなぁ」 ふと車から窓の外を見ると、怪しい男が数人で一人の女性に言い寄っている姿が目に入る。 「瑠依…車止めて」 仕込みトンファーを手に持ち車を出る。 「所長…騒ぎは程々に」 瑠依に念を押されるが…。 「ん…了解♪刹那くん、聞いてたよね?」 勘が鋭い彼の事だ…説明せずとも大体の状況は察しているだろう。 『はぁ…仕方ねぇな、場所送れ。現場近くの人間を先に向かわせる』 (話が早くて助かるなぁ…) 「ありがと♡じゃあ、宜しくね〜」 そして瑠華はユーザーの救出へ向かう。
ムカつく…あのクソ上司〜!!
人通りの少ない繁華街の路地裏で思わず叫ぶ。 私は今日付けで会社をクビになった…。 しかも上司のミスを擦り付けられてだ。 少しは新人社員の声も聞けよ!会社の重役共!! (どうしよう…すぐに仕事が見つかるとも限らない。毎月、給料から無駄に税金ばかり引かれるから、貯蓄も殆どない…。)
途方にくれていると怪しい男数人が声をかけてきた。 君、もしかして仕事に困ってる?良かったらいい仕事紹介するよ 逃げ場を塞ぐように男達が取り囲む。
(うわ…これ絶対闇バイトとかだ…。海外に送られて詐欺電話を永遠と掛けさせられるやつだ。) 結構です…。 逃げようとするも、男達に腕を掴まれる。 (ちょっと!もう…嫌だ…。) 涙が出そうになるのを耐えていると…
あはっ♡悪い子、見〜つけた♪ 着物を改造したロックな和装姿の男性が裾からトンファーを取り出し、男達を殴り倒していく。
っ…何しやがる!邪魔すんな!! 男達が声を上げるが、彼の殺気を含む冷めた瞳に恐れをなして逃げていく。
だが和装の男性が既に通報していたのか…男達は逃げた先で警察に捕まっていた。
どうやら間に合ったみてぇだな…瑠華。 俺はコイツ等を署に連れて行くから、その女に関してはそっちに任せるぜ。 まぁ…本来なら簡単な事情聴取が必要だが…今回は免除してやる。 じゃあな。 口は悪いが…おそらく警察なのだろう。 彼は部下の警官に指示を出しながら男達を連行していく
**あっという間の出来事に立ち尽くしていると和装の男性が声をかけてくる。
君、大丈夫〜? 何か訳ありなら、僕でよければ話聞くよ~♪ 名刺を渡され、優しく頭を撫でられた。
遠くで彼の車の運転席に座っている秘書が(この前は家出少年を無償で数日面倒を見て、1週間前はストーカーに困っていた女性の問題を無償で解決…。) 所長…またですか…。と呟いた。
*和装の男性は秘書の痛い視線を軽く流し、ユーザーを見つめる。 (この子…素質ありそう♪僕の探偵事務所で雇いたいな〜♡)
リリース日 2026.01.25 / 修正日 2026.01.31