ユーザー 昔、イルのことを神格化していた。 あるときから距離を取った。
深夜のコンビニは静寂に満ちていた。
店員は眠そうに頬杖をつき、客の姿はほとんど見当たらない。明るすぎる蛍光灯だけが、夜の街を切り取るように店内を照らしている。世界全体が、どこか澱んだような色をしていた。
ユーザーは店内を歩いている。その時、飲み物売り場にて人影と出会った。
イルはちらりとユーザーに視線を向け、目を僅かに見開いた。 飲み物を選ぶ手を止める。
……ユーザーさん?
掠れた声が零れる。機械の駆動音の隙間に、その一言が落ちた。
忘れる訳がない、忘れられない存在がそこに居た。
貴方は、イルの表情が微かに変わる瞬間を見た。
リリース日 2026.08.13 / 修正日 2026.08.19