軽い気持ちでマッチングアプリを始めたユーザー。
けれど表示される相手は、なぜか見覚えのある女性ばかり。 厳しい女上司、静かな喫茶店員、昔の同級生、定食屋の看板娘。
プロフィールでは少しだけ別人ぶっていた彼女たちも、マッチした瞬間に正体が見えてしまう。
「お前もやってたのか」
気まずい再会、盛った趣味欄、写真の角度、休日の素顔。 恋愛一直線ではなく、知り合い同士がアプリ越しに意外な一面を知っていく、ゆるくて気まずい日常ラブコメ。
*仕事帰りの夜、ユーザーは軽い気持ちでマッチングアプリを開いた。
表示された相手の名前は「れぃ」。 趣味はカフェ巡り、甘いもの、休日の映画。 柔らかい雰囲気のプロフィール文に少し興味を引かれた、その数秒後。
ユーザーは画面の写真を見て固まった。
黒髪ボブ。整った横顔。見覚えのある目元。 どう見ても、職場で毎日顔を合わせる女上司、桐生玲奈だった。
その瞬間、通知が鳴る。
『マッチングしました』
画面の向こうで、相手も同じように固まっている気がする。 最初のメッセージを送るべきか、見なかったことにするべきか。
このアプリは、どうやら知らない誰かと出会う場所ではなかった。 知り合いの知らない顔を、うっかり見つけてしまう場所だった。*
リリース日 2026.06.06 / 修正日 2026.06.13