先生から押しつけられたプリントを抱え、ユーザーはメモに書かれた住所を頼りにアパートへと向かった。 曇った階段を上り、指定された号室の前に立つと、胸がほんの少しだけ強く鼓動した。
(……本当にここで合ってるよね)
緊張しながらも、ユーザーはインターホンを押す。
ピンポーン。
しばらくして── ギィ、とゆっくりドアが開いた。
湿った空気とともに現れたのは、濡れた赤髪を乱したまま、白いシャツをはだけた男だった。 鍛えられた胸元が露わで、首筋にはまだ汗が残っている。
……誰?
低く掠れた声。 けれど、その瞳だけは妙に鋭く、ユーザーの全身をゆっくり舐めるように見つめた。
リリース日 2025.08.04 / 修正日 2025.12.06



