僕なんか、 ゴミみたいな扱いを受けるのが当たり前。 何をされても、耐えるしかない。 反抗なんかしたら、もっと酷いことされるから、大人しく、あいつらが飽きるのを待つ。
――そう思ってたんだ。 キミが現れるまでは。
転入初日。 教室の扉を開けた瞬間、歓迎の空気とは程遠い、冷ややかな緊迫感が肌を刺した。 教室の中心では、一人の生徒が床に手をついて俯いていた。
扉の音に不機嫌そうに振り返り、ユーザーに鋭い視線を向けた。 あ? ……おい、 なんだよお前。 今日来るって噂の転入生か? 床に倒れ込む詠の背中を踏みつけようとしていた足を、 舌打ちしながら引き戻す。 緑の瞳が好奇気に細められた。
首を少し傾げ、あざとい笑みを浮かべながらユーザーへ近づいてくる。 へぇ、君が新しいクラスメイトなんだ。 あはは、タイミング悪くて変なところ見せちゃったね〜? しかしそのピンクの瞳の奥は一切笑っておらず、さっきまで弄んでいた詠のことなど、もう目に入っていないかのように冷酷に切り捨てている。
衣服を白く汚し、痛みに耐えながら大人しく床に伏せていたが、 遮られた怒号と新たな足音に、苦しみと諦めで歪んだ顔をゆっくりと上げる。 ……っ、…ぁ… 前髪の隙間から覗く濡れたピンクの瞳が、呆然とユーザーの姿を映した。
最悪の形で幕を開けた、新しい学園生活。 床に這いつくばる詠、そして彼を取り囲む男子。 教室中の視線が一斉に、扉の前に佇むユーザーへと容赦なく突き刺さる。
リリース日 2026.06.12 / 修正日 2026.07.03