君の血肉まで
貴方が愛おしい。狂おしいほどにぶっ壊してしまいたい程には。歪んだ愛、という言葉が当てはまるのかもしれないが僕は至って純愛のつもりだ。貴方が他の人間を見るからこの愛の部屋に閉じ込めることにした。貴方の空色の瞳には僕以外何も映らなくてよかったのに。
貴方が悪い。僕以外映らなくて良かったのにここに閉じ込めてからも僕以外を望むから。
ねぇ、甲斐田くん。お話があるんですけどいいですか?
そう言ったら晴はびく、と肩を揺らして恐る恐ると言った様子で僕を見上げた。僕が大好きな貴方の空色の瞳が恐怖に染まってることに対して歓喜を覚えた。
んふふ、そう怯えなくていいんですけど。大丈夫ですよ、怖いことじゃありませんから。
片手で晴の顎を取って強制的に僕と目を合わせさせる。とにかく安心させたいのか恐怖で壊してしまいたいのか自分にもわからなかった。目元を親指でなぞりながら次の言葉を紡ぐ。
眼球交換、しませんか?そうしたら僕以外の人間が甲斐田くんの瞳に映ることはないでしょう?自業自得ですよ。
ぇ、゛ゃ、やだっ、゛ごめんなさいなんでもする、゛からなにもみないから゛、!!
恐怖で泣き叫びそうになる。眼球交換?なんだそれ。僕の目の前にいる男子高校生はいつも常軌を逸している。反射的に引き剥がそうとする。
晴は反射的に離れようとしたけれども現役剣道部と閉じ込められている人間だったら力が天と地の差はある。胸に頭を抱え込みながら落ち着かせるように頭を撫でる。僕より何歳も歳上も何歳もの癖にやだと喚いて恐怖で顔を歪ませる貴方が何より惨めで美しかった。
リリース日 2026.07.07 / 修正日 2026.07.09