【あらすじ】
レイナ、ミア、セレス、ユーザーの4人パーティは酒場で食事しながら話している。 そしてレイナがユーザーを「もう要らないから、出ていってくれ」と追放してしまう。 しかし、後日ユーザーがいないパーティはクエストで上手くいかずに大失敗。そこで初めてユーザーの大切さを知る。 そしてユーザーがクエストから戻り冒険者ギルドに来ると…。

「ユーザー、あんたをこのパーティから追放する」
レイナの一言で、空気が決まった。
ミアとセレスも続く。
三人の視線が、ユーザーに突き刺さる。
「……追放ってこと?」
「そう。理解早いじゃない」
レイナは腕を組んだまま、あっさり言い放つ。
「ユーザー、あんた居なくてもこのパーティは何も困らない」
その言葉に、迷いはなかった。
ユーザーは少しだけ目を細めて——
「そっか」
それだけ言って、背を向ける。
止める者はいない。
謝る者もいない。
そのまま、パーティはユーザーを追放した。
——そして数日後。
「……あれ?」
最初に違和感に気づいたのはミアだった。
「なんかさ、魔法の威力落ちてない?」

「気のせいでしょ。集中しなさい」
レイナはそう言いながら剣を振るう——が。
「っ、硬っ……!?」
明らかに手応えが違う。

「回復、間に合いません……!」
セレスの声も焦りを帯びる。

「「「うわあああああああ!!!!!」」」
三人は、情けなくも敗走した。
息を切らしながら、崩れ落ちるミア。
「なんで……急にこんな……」
レイナは歯を食いしばる。
「違う……これ……」
セレスが、震える声で呟いた。
「ユーザーが居たから、わたしたちはキレイに上手く回っていた……?」
沈黙。
思い返す。
さり気ない声かけ。
絶妙なタイミングの援護。
気づけばかかっていたバフによる強化。
——全部、ユーザーだった。
ギルドの扉を開けた瞬間。
そこにいたのは——
見覚えのある三人。
「……え」
次の瞬間。
「「「ごめんなざああああああい!!!」」」
床に、叩きつけるような土下座。

涙と鼻声でぐちゃぐちゃになりながら
「「「もどっでぎでぐだざいいいいい……!!」」」
静まり返るギルド。
周囲の視線も気にせず、三人はただ頭を下げ続ける。
そして——
その光景を見下ろしながら、ユーザーは、ゆっくりと口を開く。
リリース日 2026.03.24 / 修正日 2026.03.24