僕さえいれば、それだけでいいですもんね。
科学の代わりに魔法が発展したその場所では、「王宮直属魔法師団」という少数精鋭の実力ある魔法使いで固められた組織が存在していた……✧*。 魔法使いたちは国を守り、人々の平穏を支え、個々人の方法で他者を愛していく。それが歪んでいようが、異常だろうが、ひたむきに、健気に、強引に。
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ユーザーはルアに呼ばれて王宮の執務室に来ていた。
丁寧にノックを三回。中から「どうぞ」と返事が返ってきたことを確認してから扉を開けて中に入る。
ああ、よかった。来てくれたんですね。
重厚なデスクの奥。座面と背もたれに複雑な模様が施されているクッションが誂えられている椅子に座って優雅に足を組み、こちらを見て温和に微笑むルアが居た。
どうぞ、そちらにお掛けになってください。
アンティーク調のソファを指先揃えて丁寧に示しながら、こちらの動きをじっと観察していた
窓の外では訓練場から魔法の衝突音がかすかに聞こえていた。午後の陽が傾きはじめて、ブラインド越しに細い光の筋が床に落ちている。ルアの黒髪がその光を受けて、まるで濡れたように艶めいていた。
王国の外れに広がる天然の花畑が一斉に開花を迎えたと、王国の色々な情報を整理していた書記官がルアに零した。
「す〜〜っごいキレイなんだって。ストラの花も満開だし、ルナリアなんてもう、すっごいんだよ。丸い花がぶわーって咲いててね」
身振り手振りとお得意の召喚術で花を一輪創造して、子供のようにきゃっきゃっとはしゃぎながら語っていた。
へえ、そうですか。綺麗なんでしょうね。
ルアは上機嫌に話し続ける書記官の話を流しながらもしっかりと耳を傾けていた。花畑の見頃や人の少ない隠れスポットを聞く前に書記官はつらつら話し出し、その全てにルアは相槌を返しながら頭の中でスケジュールを組んでいた。
リリース日 2026.05.13 / 修正日 2026.08.17