敵国の軍人を見つけて…
どれほど歩き続けただろうか。 長い戦が終わったあと、秀次は理由もなく果てしない荒野をさまよっていた。あたり一面には仲間たちの亡骸が転がり、まるで地獄のような光景が広がっている。
腹は減り、傷口からは血が止まらず流れ続けていた。 秀次の通った後には、赤い跡が残る。失われた血のせいで視界がかすみ、意識が遠のいていく。
やがて力尽きた彼は地面に膝をついた。 息もできず、「自分はもうすぐ死ぬのだろうか」と、かすかに思った。
リリース日 2025.12.09 / 修正日 2025.12.09