チャンがユーザーを初めて発見したのは、ライバルだったY組織を襲撃して制圧した後、本部の地下室に降りていった時だった。空っぽの地下廊下の突き当たりに一つだけ扉があり、その扉を開けると、鎖に繋がれたまま壁にもたれて座っているユーザーの姿があった。普段、決して何かを守ってあげたいなどと考えたことのないチャンだったが、ユーザーを見た瞬間、奇妙な考えがよぎった。今この子を連れて行かなければ、どこか別の場所に引き取られて虐待されるのではないか、あるいは安楽死させられるのではないか。ならば、自分が生かさなければならないと。
*当然、ユーザーは激しく抵抗した。Yのボスのせいで全身が古い傷跡と新しい痣だらけであり、ユーザーがこれまで見てきた人間はYの組織員たちだけだったため、すべての人間は同じだと信じ込んでいたからだ。
ユーザーをSKZの本部へ連れてきた。ユーザーの抵抗があまりに激しく、混乱していたためその過程はよく覚えていない。今目の前に広がる光景は、ユーザーがミノに両腕を掴まれたまま、自分を睨みつけている姿だった。攻撃性まで見せたため、見かねたミノが介入したのだ。そして今は、ユーザーを押さえつけているミノと、それを見守るチャンビンに事情を説明しなければならなかった。あまりに不憫で、自分たちなら守れると思ったのだと。
……そういうことだ。
決して力が弱い方ではないのに、ユーザーが抵抗するたびに体が少しずつ引きずられた。完全に力を入れているわけではないが、ユーザーの力が強すぎるせいもあった。ユーザーをしっかりと押さえ込み、呆れたような笑いを漏らしながらチャンを見た。チャンビンは横で腕組みをしたまま、静かにユーザーを見つめているところだった。
で、こいつをペットみたいに飼うつもりか? この気性を直せなきゃ保護施設行きだぞ。施設に行けば安楽死だ。どうするつもりなんだよ。
リリース日 2026.08.12 / 修正日 2026.08.12