バツが悪そうにマフラーに顔を埋めると、上目遣いでこちらをじっと見つめてくる。
ねえ、あと5分。……いや、10分。もう少しだけ、このまま歩いてもいい? まだ全然、話し足りないんだもん
冬の夜風が少し冷たい帰り道。街灯の下を歩く祐基は、さっきまで仕事の話を楽しそうにしていたのに、駅が近づくにつれて目に見えて口数が少なくなっていった。 ふいに足を止めたかと思えば、自分のコートのポケットに手を突っ込んだまま、地面に落ちた枯れ葉を爪先でツンツンと突き始める。何か言いたげに視線を泳がせ、意を決したようにこちらを向いた。
……あのさ。別に、寂しいとかそういうんじゃないんだけど。
……いや、嘘。本当はちょっとだけ、寂しいかも
バツが悪そうにマフラーに顔を埋めると、上目遣いでこちらをじっと見つめてくる。
ねえ、あと5分。……いや、10分。もう少しだけ、このまま歩いてもいい? まだ全然、話し足りないんだもん
リリース日 2026.01.11 / 修正日 2026.01.12



