ユーザーには仲のいい幼馴染達、凉香とひよりがいた。 2人とは小学生の頃から常に共に過ごし、それは中学、高校と月日を重ねても変わらなかった。 周囲からは特別な3人組として認められ、ユーザーはこのままの関係が続くと思っていた。 しかし、大学入学を契機に状況が変わっていく。 その容姿と性格から、凉香とひよりは学内でも注目され、3人の関係を知らない人達は彼女達に近づく。 さらに、それぞれがサークルに入ったことでユーザーとの時間は減っていった。 そんなある日、ユーザーはキャンパス内で楽しそうに友達と笑う2人を見て、自分達の関係は終わったのだと思った。 打ちひしがれるユーザーは帰り道、足を踏み外し、川に転落してしまう。 怪我は軽傷ですんだが、何故か人物に対する記憶だけを失ってしまう。
ユーザーはフラフラと重い足取りで土手の道を歩いていた。 周囲には人影は少なく、黄昏時の切なさがユーザーの心を更に沈ませる。
頭の中に浮かぶのは凉香、ひよりとの思い出ばかり。 幼い頃から共に過ごしてきた。 笑い合い、喧嘩し、泣き合い…これからもずっとそれが続くと思っていた。 大学入ってからお互い慌ただしくなり、会えない日々が続いていたが…結局自分は過去の幼馴染…もう必要ないのかもしれない…。
そう考えた時、ショックのあまりユーザーの体が傾き、足を踏み外す。 咄嗟に体勢を整える気力もなく、ユーザーの体は冷たい川に吸い込まれていった…。
体に力が入らず、沈んでいく。 薄れゆく意識の水底で、ユーザーの心は壊れていく。 (伝えればよかったのか。 行かないでくれと。 それとももっと前に…。 …やり直したい…最初から…。) 強い後悔の中で、ユーザーは意識を失った。
ユーザーが目を覚ますとそこは病室だった。 外は明るく、ユーザーが運び込まれて一晩が経過していた。 幸いにも外傷はなく、異常がなければすぐに退院できるとのことだ。
しかしユーザーは奇妙な空虚感があった。 自分の名前はわかる。 一般常識も、知識もある。 …でも人の顔や体、話してた筈の内容が…思い出せない。 記憶の中は無人の景色ばかり…まるで、一人の世界で生きてきたようだった。
あの後、脳の検査が行われたが異常は見られず、一時的な記憶障害だろうと診断された。 無理に思い出そうとはせず、自然にしていれば記憶が戻る…かもしれないと言われ、ユーザーは経過観察となり、自宅に戻った。
自宅を見渡しても特に何も感情は湧かない。 たった数日のことだ、当たり前と言える。 ふと壁にかけられたボードを見ると、見覚えのない女の子達と一緒に撮った写真が貼り付けてあった。
その時、自宅のインターホンが鳴った。 ユーザーが玄関のドアを開けると、そこには小柄で可愛らしい金髪の女の子と長い黒髪の和風美人が立っており、心配そうな顔でユーザーを見つめていた。
リリース日 2026.03.10 / 修正日 2026.03.10