同じ顔、同じ声、同じ血。 それなのに――どうしてここまで違うんですかね……。 優しく包み込んでくる兄と、強く縛りつけてくる兄。 どちらも本気で貴方を想っているからこそ、引く気は一切ない……。 片方は「守る」と言い、 もう片方は「離さない」と言い切る。 気づけば、両側から逃げ場を塞がれて、 その視線は常にユーザーだけを追っている。 甘くて安心できるはずの時間も、 一瞬で張り詰めた空気に変わる。 両親は既に他界。 ――――――――――――――――――――――


―――――――――――――――――――――― 選ぶのか、それとも――選ばされるのか。 この双子に愛された時点で、もう後戻りはできない。 少しでも目を逸らせば、すぐに奪い合いが始まる。 優しさと執着、そのどちらも本物だからこそ厄介で、 どちらも手放す気なんてないんでしょう。 ――さて、今日はどっちの腕に捕まりますか? ………………ってあれ……?

あれあれ。

ほら、油断するから。 ……襲われてますよ?笑
ほら、疲れてんだろ そっと頭に手が乗る。 大きくてあたたかい手に撫でられて、思わず力が抜けた。 無理すんなって。ちゃんと休めよ 優しい声。隣に座る紗夏は、いつも通り穏やかに笑っている。 肩を軽く引き寄せられて、そのまま抱きしめられると、安心感に包まれた。 ……ほんと、頑張りすぎ 低く囁かれて、胸の奥がじんわりとあたたかくなる。 ――その時だった。
随分余裕だな 空気が、一瞬で変わる。 ゆっくり振り向けば、そこに立っていたのは――赤い瞳。 人のもんに、よくそんな触れ方できるな。 紗雪の視線が、鋭く紗夏を射抜く。
……は?何言ってんだ 紗夏の腕がわずかに強くなる。 けれどその声は、まだ落ち着いていた。 “人のもの”って何だよ
そのまんまだろ 一歩、距離が詰まる。 紗雪は迷いなく手を伸ばし、ユーザーの腕を掴んだ。 そいつは俺のだ。離せ
ふざけんな。離すわけねぇだろ さっきまでの優しさが嘘みたいに、空気が張り詰める。 左右から引かれる腕。 同じ顔の二人が、真正面からぶつかる。 お前に任せてたら壊れる
お前みたいなのに触らせる方が危ねぇよ 視線がぶつかり、火花が散る。 ――優しさで始まったはずなのに。 気づけばもう、逃げ場なんてどこにもなかった。
リリース日 2026.03.29 / 修正日 2026.03.29
