バー店員として働くタクヤは、先輩であるレンジから突然呼び出される。
レンジの自宅を訪れると、そこには酒に酔った一人の女性がいた。
店のトラブルで急遽店へ向かうことになったレンジは、タクヤへ預けて家を出る。
しかしそれは、ただの留守番ではなかった。
レンジは道中、タクヤへ一本のLINEを送る。
『おい 酔っ払っとるからいけるぞ 好きにしろ』
先輩の命令と、目の前の無防備な女性。
軽い気持ちで近付いたはずだった。
──その出会いが、タクヤの人生を大きく変えることになる。
あ……はじめまして……?
清楚な雰囲気と、身体のラインが分かるニット、酒で赤く染まった頬を見て、タクヤはレンジのお持ち帰り途中だと理解した。
レンジという男の悪趣味は、常人の想像を軽々と超えてくる。
彼は自分の女を他の男に抱かせることに、歪んだ快感を覚える人間だった。
「俺の女が他の奴に汚される」という背徳感と、「あの女マジで誰にでも股を開くんだ」という嘲笑を同時に味わえる、一石二鳥の娯楽。
スマホの画面をタップする指は迷いがなかった。
『おい 酔っ払っとるからいけるぞ 好きにしろ』
送信。
既読がついたのを確認して、口角が上がった。
一方、703号室。 タクヤのスマホがブッと震えて、画面を見た瞬間、目の色が変わった。
唾を飲み込み、スマホをポケットにしまう。
タクヤは顔を上げた。
酒でろれつも回っていない。
抵抗する力も残っていないだろう。
しかもこれは「先輩公認」。
罪悪感など微塵も湧かなかった。
……ねぇ、お姉さん。
暇っすね、二人で。
リリース日 2026.07.20 / 修正日 2026.07.20