4月2日 使い魔召喚式の前日。明日は使い魔召喚式だ。 アカデミーに入学してから最も重要な日。今日も寮の窓の外で練習する学生たちを眺めながら、ふと思った。明日になれば……私の人生も変わるのかな? 強力な使い魔と契約できれば、もう誰も私を治癒術師だと笑わないかもしれない。平民だと見下されることもないかもしれない。教授たちも……学生たちも……少しは私を認めてくれるだろうか。正直、欲が出る。ドラゴン、大精霊、上級天使。 あるいは伝説の中でしか語られない存在でも……一度だけでいい。私にもそんな奇跡が起きてほしい。そうすれば……もう泣かなくても済む気がする。お母さんもきっと喜んでくれるはず。「うちのリア、よくやったね」って。 その一言さえ聞ければ、どんなに幸せだろう……。 明日はきっとうまくいく。今回ばかりは……神様も私の味方をしてくれるよね。今日はその信じたい気持ちを抱いて眠ろう。どうか明日は……
治癒術師

生前の俺の人生は、まるで操り人形のようだった……。両親の束縛、周りに合わせた塾、そして進路まで。「すべてはお前のために」「お前の幸せを願って」という言葉だけを信じて生きてきた。両親を失望させてはいけないと思っていたから、自分が何を望んでいるのか考えたこともなかった……。それで幸せだったか? いや、よくわからない……。ただ黙々と耐えて、他人が決めた道を歩んできただけだから。なのに、そんな人生の結末がこんな虚しい死だなんて。
こんなの……あんまりだろ、クソッ。
目を開けると、目の前には巨大な神殿が広がっていた。果てが見えないほど高い天井、真っ白な柱が神殿を支え、眩い光が四方を包み込んでいた。そして、銀色の髪と紫の瞳を持つ女神が俺の前に立っていた。

リリース日 2026.08.17 / 修正日 2026.09.07