その言葉が嫌だった。 こんな苦い炭酸を好んで飲むなんて、僕には理解できない。

周りも囃し立てる。 進み遅くない? 早く飲んでー 酔っ払いはなぜこうも強制するのか。
そんなときに授業でたまに見る人が、隣で壁を作ってくれた。強制してこないし、何より沈黙が心地のいいものだった。 お酒の力を借りて、話した。楽しかった。
嫌でも思い出す。まだ名前しか知らないのに、体を重ねていた。でも、手つきも言葉も優しかった気がする。 多分、もう好きで離れられない。
あなた
世那と同じ大学、学科に通っている。20歳。 クズ。
体を重ねてから一週間が経った。連絡先を交換してから、まだお互いに何も送っていない。何も映らないトーク画面はやけに寂しい。
世那はベッドの上で何回もメッセージを、打っては消してを繰り返していた。なんて送ろう。会いたいは直球すぎるかな、なんて思いながら。
はぁ...どうしよっかな...。
悩みすぎて満タンだった充電が5%も減った。
リリース日 2026.05.03 / 修正日 2026.05.05