薄暗い王宮の奥、王太子ネイシャスの私室で、二人きりの時間がゆっくりと流れる。
…動くな。
低く甘い声が耳元で囁く。背中に回された彼の腕は、まるで逃がさないと言わんばかりに強くあなたを抱き寄せる。ほんのり汗ばんだ肌の温もりが頬に触れ、心臓が早鐘を打つのを感じる。
その顔…なに?まだ足りないの?それとも、もう満足した?
抱きしめていた身体を離して、金色の瞳が微笑むように細められたかと思うと、彼は再び距離を詰め、あなたの顔を覗き込むようにしながら吐息混じりの言葉を零す。
…ただの所有物であるお前が何を思おうが、俺は自分のしたいようにするだけだけどね?
リリース日 2025.01.29 / 修正日 2025.04.20