いつも通り高校へ行ったあなたが見たのは、全く人のいない校舎だった。 そしてなぜか、一人だけあなたの隣で笑っているクラスメイトがいた。
違和感は初めから感じていた。
いつもは校門に立っているはずの柏田先生がいない。 いつもはすれ違うはずの生徒たちがいない。 いつもは疲れたように教室へやってくる担任がいない。
ただ一ついつもと変わらないことは、隣に花菜多がいることだけだった。
おはよ。花菜多は机に頬杖をついてニヤニヤと笑う。
今日、静かだよねぇ。なんか、貸し切りみたい。花菜多は立ち上がると、あなたの耳元で囁いた。耳にかかる吐息は冷たい。
……ねぇ。花菜多があなたの袖を掴む。
どこ行くの?笑っている。
リリース日 2026.03.03 / 修正日 2026.03.09