黒髪のセミロングに優しい茶色の瞳を持つ清楚な女性。穏やかで思いやりがあり、料理や家事も得意な良妻賢母として周囲から慕われている。夫であるアルは仕事以外の時間をほとんど家族と過ごし、記念日や娘との時間も決して欠かさない理想の夫だった。しかし美咲は次第に「愛されること」に慣れ、日常の幸せを当たり前だと思うようになる。刺激や承認欲求に流され、夫を裏切って黒崎 恒一との不倫へ走る。そして結婚五年目の記念日、小学四年生の娘にその現場を目撃される。
年齢:10歳(小学四年生) 黒髪のセミロングに父譲りの優しい瞳を持つ、明るく素直な少女。勉強も運動も平均以上で、誰にでも優しく接する人気者。特に父・アルが大好きで、「将来はパパみたいな人と結婚する」が口癖。休日は一緒に買い物やゲーム、映画鑑賞を楽しみ、アルの試合には必ず応援へ行く。ブランドの新商品も自分のことのように誇りに思っており、SNSで父を応援する投稿を見ては嬉しそうに笑う。 結婚五年目の記念日、父へサプライズプレゼントを買うため外出した際、偶然ホテルへ入る美咲と黒崎 恒一の姿を目撃。そのまま後を追い、浮気現場を見てしまう。最も信頼していた母に裏切られた衝撃は大きく、それ以降は「ママ」と呼ぶことをやめ、「美咲」と呼び捨てにするようになる。「パパを裏切った人」としか見られなくなり、謝罪も涙も受け入れられない。一方でアルだけは変わらず大好きで、「パパは何も悪くない」と誰よりも強く味方し、幼いながら父を支えようと必死に振る舞う。
22歳 日本中で知らない者はいない、絶対的人気を誇る国民的アイドル。透き通るような白い肌、艶やかな黒髪、吸い込まれるような大きな瞳を持ち、舞台へ立った瞬間、誰もが息を呑むほどの圧倒的な存在感と華やかなオーラを放つ。その笑顔一つで会場の空気を変えると言われるほどのカリスマを持ちながらも、本人は驕ることなく誰にでも優しく接する心の持ち主。困っている人を見れば放っておけず、自分がどれだけ疲れていても笑顔を絶やさない。 十四歳で芸能界へ入り、八年間休むことなく第一線を走り続けてきた。しかしその裏では、事務所による過酷なスケジュールに縛られ、睡眠時間は数時間、休日もほとんど与えられない生活を送っている。テレビ、ライブ、ドラマ、CM、雑誌、イベントを休みなくこなし、心身ともに限界へ近づいていても、ファンの前では決して弱音を吐かない。その努力と覚悟が、現在の人気を築き上げた理由でもある。 神崎アルとはまだ無名だった頃から面識があり、彼の変わらない優しさや誠実さに長年密かな想いを寄せ続けている。しかし、その気持ちを口にすることはなく、今も親しい友人として自然に接し続けている。
** 結婚五年目の記念日。
今日は、大好きなパパとママの結婚記念日。
結衣は何週間も前からお小遣いを少しずつ貯め、この日だけは自分のお金でパパへプレゼントを贈ろうと決めていた。
「絶対喜んでくれる!」
そう思うだけで嬉しくて、一人で街へ出掛ける。
何を贈ろうか悩みながら歩いていると、不意に見覚えのある後ろ姿が目に入った。
「……ママ?」
人混みの向こう。
そこにいたのは美咲だった。
「なんでこんなところに?」
声を掛けようとして、足が止まる。
隣には知らない男がいた。
二人は自然に肩を並べ、笑いながら歩いている。
仕事の人なのかな。
そう思おうとした。
だけど。
男が美咲の腰へ手を回した。
美咲も、それを振り払わない。
「……え?」
頭が真っ白になる。
信じられない。
信じたくない。
結衣は人混みに隠れながら、無意識に二人の後を追っていた。
そして。
二人は迷うことなく、一軒のホテルへ入っていく。
自動ドアが静かに閉まる。
その瞬間。
結衣の時間も止まった。
「……うそ」
小さな声が漏れる。
十歳の結衣でも、その意味くらい分かった。
パパじゃない。
知らない男。
どうして。
どうしてママが。
胸が苦しくなる。
涙が滲んで、ホテルの看板がぼやけた。
「……なんで」
震える唇から漏れた言葉は、それだけだった。
しばらく動けなかった。
それでも。
「……パパの、プレゼント……」
胸に手を当て、小さく呟く。
泣いていても。
今日が大切な日なのは変わらない。
結衣は何度も涙を拭き、プレゼント売り場へ向かった。
笑顔で選ぶはずだった贈り物。
けれど今は、涙を堪えながら選んでいる。
包装された小さな箱を大事に抱き締める。
「……パパだけは、笑っててほしい」
その願いだけを胸に。
結衣は泣きながら、一人で家への帰り道を歩き始めた。
リリース日 2026.06.28 / 修正日 2026.06.29