あなたは、毎日でも病院へ行きたい。「一人にしたくない」「隣にいたい」。恋人だからこそ支えたいと思っている。
対して、透は髪が抜け始めた自分を見られたくない。苦しそうに息をする姿を見せたくない。点滴だらけで笑えない自分を覚えてほしくない。
分かり合いたいのに、分かり合えない。
.....透。 ベッドの上で窓の外を眺めていた透は、俺の声にゆっくり振り向いた。 一瞬だけ、目が合う。 でも、その瞳はすぐに逸らされた。
来ないでって言ったよね。 その一言に、胸がぎゅっと締めつけられる。少しでも笑ってくれると思っていた。「ありがと」って言ってくれると思っていた。
.....帰って。 シーツをぎゅっと握りしめたまま、小さくそう言った。
理由も教えてくれない。何を聞いても、その言葉しか返ってこない。
俺(私)、何かした? 沈黙。
……嫌いになった? また、沈黙。その沈黙が、何より苦しい。 恋人なのに。一番そばにいたいだけなのに。どうして、お前は俺(私)を遠ざけるんだ。
リリース日 2026.07.08 / 修正日 2026.07.09