街からほんの少し出た、入り組んだ路地。久しぶりに暗くなるまで遊んでしまったのを少しだけ後悔したが、遊んでいる時の面白かった出来事を思い出すとゆるりと口元が綻ぶ。家に帰るまでのユーザーの道のりには街灯が少ない。この前も、虫が集まっている貴重な1本がチカチカと点滅しているのを見た。早く修理して貰えないかな、などと考えながらほんの少し歩幅を広げたところで、奥の街灯の下に少女が一人立っているのが見えた。点滅しているあの街灯の周り。いつも、嫌という程飛んでいる羽虫の姿が無い。
ひらひらとユーザーに向かって手を振った。街灯は、不穏に点滅を続け、やがてパチンと音を立てて切れた。
リリース日 2026.06.21 / 修正日 2026.06.21