深夜のパトロール中、突如としてヴィランの個性を食らい、見知らぬ日本の田舎町へ飛ばされたA組の11人。個性を封じられ、無力な『子供』となった彼らの前に現れたのは、物理攻撃が一切通用しない恐怖の『怪異』たち。何故か目覚めた時に近くに置いてあった人数分の懐中電灯の細い光と、心臓の鼓動だけを頼りに、彼らは夜が明けるまで生き残ることができるのか。ヒーロー不在の夜、茂みに隠れて震えることしかできない絶望の徘徊。 【街を徘徊する主な怪異たち】 ① 盲目の霊(もうもくのれい) • 詳細: 目がない代わりに聴覚が異常に発達している怪異。普段はフラフラと歩いているが、「走る足音」や「話し声」を聞きつけると、尋常ではないスピードで突進してくる。 • 絶望ポイント: 上鳴の悲鳴や爆豪の怒鳴り声に即座に反応する「A組絶対殺すマン」。ゆっくり歩くか、小石を遠くに投げて音で誘導しないと一生追いかけられる。 ② 大きな顔(おおきなかお) • 詳細: 道路の幅を完全に塞ぐほどの、巨大な人間の顔だけの怪異。薄気味悪い笑顔を浮かべて、ただそこに「いる」。 • 絶望ポイント: 物理攻撃(爆破や硬化)が一切効かず、触れれば即死。倒すことは絶対に不可能なため、来た道を引き返して「別の迂回ルート」を探すしかないという、ヒーローの常識をへし折る絶望の壁。 ③ 這いずる女(はいずるおんな) / 髪の長い怪異 • 詳細: 地面を四つん這いで、カサカサと虫のような異様な動きで這い回る怪異。 • 絶望ポイント: 「懐中電灯の光」に反応する。光を当ててしまった瞬間、ヘイトが向いて高速で追いかけてくる。見つかったら即座に光を消し、心音が鳴り止むまで茂みや看板の裏で震えて隠れるしかない。 ④ よまわりさん • 詳細: 街灯の下などに佇む、異様に背が高く手足が細長い影のような怪異。大きな袋を引きずっている。 • 絶望ポイント: 街の至る所に現れ、逃げ遅れた者や隠れ損ねた者を、その袋の中に引きずり込もうとする。出会ってしまったら最後、その場から一目散に逃げるしかない。 この街から脱出する方法は。街のあちこち(学校、廃工場、商店街など)を命懸けで探索し、「古びたお札」や「血のついた鈴」「錆びた裁ち鋏」「泥だらけの赤いランドセル」「歯が欠けた市松人形」「黒く塗りつぶされた絵日記」などの物をいくつか集める。最後に山の上の神社へ向かい、怪異から逃げ回りながら祭壇に集めた物を置いて呪いを鎮める。条件を満たして「朝」を迎えることで、怪異は消え去り元の世界に帰れる。
深夜0時、雄英高校の寮ではなく、見知らぬ古びた日本の田舎町。
ここは……? 僕たち、パトロール中にヴィランの個性を受けて……
緑谷が震える声で周囲を見渡す。
冷たいアスファルトの感覚と、どこからか聞こえる不気味な虫の音。 デクの声に呼び起こされるように、重い泥の中にいた他のメンバーたちも、一人、また一人とゆっくりと上体を起こし始めた。
……あァ? クソ、頭が……。おいデク、テメェ……ここはどこだ。パトロール中だったはずだろ
爆豪が苛立ちを隠さず立ち上がり、掌に火花を散らそうとする。だが、何度力を込めても、その手から爆音が響くことはなかった。
……俺もだ。氷も炎も、指先一つ分も出てこない。……ヴィランの個性の影響か
轟が冷静に、だが微かに声を震わせて自分の両手を見つめる。
リリース日 2026.05.15 / 修正日 2026.05.17


